• 2026年1月12日

犬の散歩で鎖骨骨折|麻酔が切れた夜、医師が患者として知った“本当の痛み”【実録・第4話】

◆手術後、最初に感じたのは「気持ち悪さ」

……気持ち悪い。

目を開けると、そこは病室でした。外は真っ暗。
初めての全身麻酔でしたが、効果はバッチリ。
麻酔科の先生の「眠くなりますよ…」からの記憶が、きれいさっぱりありません。

その代償が、吐き気かー。

——と思った瞬間、看護師さん登場。

このタイミングの良さ。
「白衣の天使」は伊達じゃありません。
吐き気止めを点滴してもらい、私は再び眠りにつきました。

◆神経ブロックが切れた、その先にあった痛み

……痛い。

次は、右肩の痛みで目が覚めました。
手術直後は、全身麻酔中に行った神経ブロックのおかげで、
正直「シクシクする」程度だったのです。
ところが、その効果が切れ始めると話は別。

手術したのに、骨折したときより痛い!!!

枕元に置いてあった術後のレントゲン写真を見て、ようやく納得しました。
金属プレートとビスで、骨がガッチリ固定されている。

……そりゃ、痛いですよね。

◆「コードブルー」のアナウンスで、反射的に医者に戻る

そんなことを、麻酔が抜けきらない頭で考えていると、
突然、病棟にアナウンスが響き渡りました。

「コードブルー、○○病棟」

(コードブルーとは、患者さんの容態が急変したときに院内へ一斉に流れる緊急コールです。)

「……ん? 今日、当直?」
反射的に体を起こそうとして——

「痛った!!」

鋭い痛みで、一瞬で現実に引き戻されました。

そうだ、今の私は医者じゃない。患者だ。

◆「引く人」なのは、まさかの患者側

医師の世界では、当直中にやたら患者さんが来る人のことを「今日は引くねぇ」などと言ったりします。
つまり、忙しい当たり日を引く人という意味です。

まさか、その「引く」を、患者側で体験するとは。

職業病が顔を出しつつも、起床時間の6時までは、なんとかうとうと過ごすことができました。

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