• 2025年8月2日

夏の定番フレーズ「熱中症対策に塩分を!」…ほんとに必要?

夏の定番フレーズ「熱中症対策に塩分を!」…ほんとに必要?

――実は、ほとんどの人には追加の塩分は必要ありません!

たしかに、汗をたくさんかくとナトリウム(塩分)も一緒に失われます。

でも、それが問題になるのは真夏の屋外で長時間作業をしたり、激しい運動をしたときなど、特別な状況だけ。

ちょっとした買い物や散歩、室内での生活くらいなら、ふつうの食事に含まれる塩分で十分カバーできます。

実際、日本人はもともと塩分を摂りすぎ気味。

厚生労働省「2023年 国民健康・栄養調査」によると、

  男性は1日10.7g、女性は9.1gの塩分を摂取。

▶ 一方、世界保健機関(WHO)の推奨は1日5g未満。

つまり、すでに倍近い塩分をとっていることになります。

「夏だから塩飴を」「塩タブレットは体にいい」と思って、冷房の効いた部屋でパクパク……

そんな生活を続けていると、高血圧や心臓病のリスクが高くなるおそれも。

たしかに、日本食は魚・野菜・豆腐・海藻などが中心のヘルシーな食事。

でも、みそ汁・漬物・加工食品には意外と塩分がたっぷりなんです。

「夏だからこそ塩を!」ではなく、

「夏でも、いつでも、塩分はほどほどに」が健康を守るコツですよ

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