- 2025年4月20日
ピロリ菌除菌で胃の不調が劇的改善!専門医が自身の体験談を解説
研修医時代の過酷な労働環境と胃の不調
私の研修医時代は、まさに”ブラック”な環境でした。朝から晩まで働き詰めで、当直の日はさらに過酷。当直業務に突入し、ほぼ不眠で夜通し働き、翌朝には通常業務が始まる――そんな過酷な日々を過ごしていました。
当直明けには30時間以上働き続けることもあり、さすがに体はフラフラ、頭もぼーっとしてきます。そんな時、私を目覚めさせてくれるのはコーヒーでした。しかし、私の目を覚ましたのはカフェインの覚醒効果ではなく、コーヒーによる胃の痛みだったのです。

コーヒーすら受け付けない虚弱な胃
コーヒーどころか、コーヒー牛乳ですら胃もたれが起こるほど、私の胃は虚弱でした。仕事のストレスや不規則な生活が重なり、胃の調子は悪化の一途。そんな私に転機が訪れたのは、同僚と胃カメラの練習をしていたときでした。
ピロリ菌感染が発覚
胃カメラをしてみると、ごく軽い「萎縮性胃炎」がありました。これはピロリ菌感染に特徴的な胃炎です。そして採血で抗体検査を行ったところ、正真正銘の“ピロリ菌感染”が判明したのです。
ピロリ菌は胃炎や胃・十二指腸潰瘍にとどまらず、胃がんのリスクを高めることで知られています。すぐに除菌治療を決断しました。

除菌治療の挑戦と失敗
ピロリ菌の除菌は、1週間、抗生剤2種類+胃酸を抑える薬をきっちり飲む治療です。除菌成功率は約80〜90%と、かなり高い水準です。
…なのに私は飲み忘れてしまい、見事に失敗。これ、けっこうショックでした。
ピロリ菌は2種類の抗菌薬を同時に服用しなければならない手ごわい菌。薬の飲み忘れは厳禁です。やむなく2次除菌を実施することに。2次除菌に失敗すると、確立された3次除菌の薬剤はなく、保険適用外にもなるため、今度こそはと慎重に服薬しました。
ついに除菌成功!劇的な変化
結果、2次除菌に成功。除菌結果を確認するときには、かなりドキドキしたのを今でも覚えています。
無事にピロリ菌が除菌されると、それまでの胃の痛みが嘘のように消えました。以前はコーヒーを飲むと胃がシクシク痛み、避けていたのですが、除菌後は驚くほど快適に。
今ではモーニングコーヒーを楽しめるまでに回復し、胃の不調に悩まされることもなくなりました。

胃の不調、もしかしたらピロリ菌かも?
私のように「何となく胃が弱い」「胃もたれが続く」「ストレスかなと思ってたけど…」という方。
もしかしたら、ピロリ菌が原因かもしれません。
自覚症状がない方でも、家族に胃の病気やピロリ菌陽性の方がいらっしゃれば、必ず確認を。
家族内感染は思ったより多いですよ。
もしピロリ菌が見つかったら、早めに除菌治療を行い、健康な胃を取り戻しましょう。
そしていつか、胃の悩みから解放された皆さんと、コーヒーで乾杯できる日を楽しみにしています!
🩺 ご相談はお気軽に!
胃もたれや胃痛がある方、コーヒーがつらく感じる方、
まずはお気軽にはらの内科クリニックまでご相談ください。
✅ まとめ
• 胃の不調の原因が、ピロリ菌の可能性もあります
• 除菌で体調が劇的に改善することもあります
• 失敗しても2次除菌で治るケースがほとんど!
• 正しい検査と除菌治療を早めに受けることが重要です