- 2026年8月25日
中性脂肪が高いと言われたら|まず見直したい食事と生活習慣
健康診断の結果で「中性脂肪が高めです」と指摘され、不安になる方も多いのではないでしょうか。
中性脂肪は、体を動かすための大切なエネルギー源です。一方で、増えすぎた状態が続くと、脂質異常症や動脈硬化につながる可能性があります。大切なのは、結果をそのままにせず、数値の背景を知り、無理なく生活を整えていくことです。
◆中性脂肪とは?
中性脂肪は「トリグリセライド(TG)」とも呼ばれる血液中の脂質です。食事からとった脂質や糖質、余ったエネルギーが体内で中性脂肪として蓄えられます。

日本動脈硬化学会の基準では、以下の値が高トリグリセライド血症の目安です。
- 空腹時採血:150mg/dL以上
- 随時(食後を含む)採血:175mg/dL以上
食後や前日の飲酒、食事内容によって数値が上がることもあります。健診結果を見るときは、空腹時採血だったかどうかも確認しましょう。
(▶️日本動脈硬化学会の診断基準)
◆中性脂肪が高くなる主な原因
中性脂肪が高い背景には、次のような生活習慣が関係していることがあります。
- ご飯・麺・パン・お菓子など糖質のとりすぎ
- 甘い飲み物をよく飲む
- 飲酒量が多い
- 揚げ物や脂っこい料理が多い
- 食べ過ぎ、夜遅い食事
- 運動不足
- 体重増加・内臓脂肪の蓄積
特に注意したいのは、「脂っこいものはあまり食べないのに数値が高い」というケースです。食事などのコントロールで改善が難しいため、お薬による治療が中心になります。
中性脂肪は糖質やアルコールの影響も受けるため、甘い飲み物、間食、締めの麺類、毎日の飲酒などを振り返ることが大切です。
アルコールをたくさん飲まれる方は、肝臓の数値同様、禁酒で速やかに改善される場合が多くあります。
(▶️当院ブログ 健康診断前だけ禁酒すると肝機能は下がる?)
◆放置するとどうなる?
中性脂肪が高い状態が長く続くと、動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳卒中などのリスクにつながる可能性があります。
まさに、欠陥というホースの中に、脂分を多く含む液体を流しているイメージですね。
高血圧、糖尿病、喫煙、LDLコレステロール高値などが重なる場合は、より丁寧な管理が必要です。
(▶️日本動脈硬化学会 脂質異常症と動脈硬化について)
また、中性脂肪が著しく高い場合は急性膵炎の原因になることがあります。健診で500mg/dL以上だった場合は、自己判断で様子を見ず、早めに医療機関へ相談しましょう。
(▶️厚生労働省資料)
◆今日から見直したい5つのポイント
1. 甘い飲み物を習慣にしない
ジュース、加糖コーヒー、エナジードリンク、スポーツドリンクなどは、気づかないうちに糖質をとり過ぎやすい飲み物です。
普段の水分補給は、水、お茶、無糖の炭酸水を基本にしてみましょう。
2. 主食は「量」と「食べ方」を整える
ご飯やパン、麺類を完全に抜く必要はありません。大盛りを避け、丼物や麺だけで済ませる食事を減らすことがポイントです。
野菜、きのこ、海藻、たんぱく質のおかずから食べると、食べ過ぎの予防にもつながります。
3. お酒は休む日をつくる
アルコールは中性脂肪を上げる一因です。「毎日飲む」「量が増えがち」という方は、まず休肝日をつくり、飲む量を見直しましょう。

おつまみも、揚げ物や締めのラーメンではなく、冷ややっこ、刺身、野菜料理などを選ぶと続けやすくなります。
4. 食物繊維を意識する
野菜、海藻、きのこ、大豆製品、玄米などを食事に取り入れましょう。食物繊維は、食事全体のバランスを整えるうえでも役立ちます。
「野菜をもう一皿」「白米を毎回少しだけ減らして、もち麦を混ぜる」といった小さな工夫で十分です。
5. 体を動かす習慣をつくる
運動不足も中性脂肪が高くなる要因の一つです。いきなり激しい運動を始める必要はありません。
- 1駅分歩く
- エレベーターではなく階段を使う
- 食後に10〜15分歩く
- 週末に少し長めの散歩をする
続けられる運動を、生活の中に組み込むことが大切です。
◆「下げる食品」だけに頼らないことも大切
中性脂肪対策では、特定の食品だけをたくさん食べるよりも、食事全体を整えることが基本です。
魚、大豆製品、野菜、海藻、きのこなどを取り入れながら、食べ過ぎ・糖質のとり過ぎ・飲酒量を見直していきましょう。極端な食事制限は続きにくく、栄養の偏りにもつながります。
(▶️厚生労働省 脂質異常症の食事|健康づくりサポートネット)
◆まとめ|健診結果は「生活を整えるきっかけ」に
中性脂肪が高いと言われたら、まずは慌てずに、食事・お酒・運動・体重の変化を振り返ってみましょう。
特に、甘い飲み物、間食、主食の量、飲酒習慣は見直しやすいポイントです。一度にすべてを変えようとせず、「ジュースをお茶に変える」「夕食後の間食を減らす」など、できることから始めてみてください。
数値が高い場合や、糖尿病・高血圧などがある場合は、医師に相談しながら自分に合った対策を進めましょう。
