• 2026年6月7日

病院では高いのに家では正常?白衣高血圧とは|家庭血圧が重要な理由を解説

◆病院では高いのに家では正常?白衣高血圧とは

前回のブログでは、「暖かくなると血圧は下がりやすくなる」というお話をしました。
(▶️当院ブログ 暖かくなると血圧が下がるのはなぜ?|夏に多い血圧変化と降圧薬の注意点)

実際、春から夏にかけては、
「最近、家で測る血圧が下がってきました」
という患者さんが増えてきます。

ところが一方で、
「家では120台なのに、病院では160台でした」
という方も少なくありません。

このような場合に考えられるのが「白衣高血圧」です。(▶️厚生労働省 健康日本21アクション支援システム

◆白衣高血圧とは?

白衣高血圧とは、
「家庭では血圧が正常なのに、病院やクリニックで測ると高くなる状態」
のことです。

名前に「白衣」とついていますが、実際には白衣そのものが原因ではありません。

診察を受ける緊張感や不安、慣れない環境などによって、一時的に血圧が上昇すると考えられています。

患者さんの中には、
「病院に入った瞬間から緊張する」
「血圧を測ると言われるだけでドキドキする」
という方もおられます。

その結果、自宅では正常なのに診察室だけ高い血圧が記録されることがあります。

◆なぜ家庭血圧が重視されるの?

以前は診察室で測定した血圧を中心に診断していました。

しかし現在は、家庭血圧が非常に重要視されています。

なぜなら、家庭血圧の方が普段の生活に近い状態で測定できるからです。

病院では緊張やストレスの影響を受けることがありますが、自宅ではより自然な状態の血圧を確認できます。

実際、現在の高血圧診療では、
「診察室血圧だけではなく家庭血圧も参考にする」
ことが基本となっています。

そのため、病院で一度高い血圧が出たからといって、すぐに高血圧と診断されるわけではありません。

◆白衣高血圧は放置しても大丈夫?

ここで大切なのが、
「白衣高血圧だから安心」
とは言い切れないことです。

特に降圧薬を服用していない未治療の白衣高血圧症では、将来的に本当の高血圧へ移行しやすいことがわかっています。

つまり、

現在は正常

数年後に高血圧になる

可能性が一般の方より高いのです。

そのため白衣高血圧は、
「治療が必要な高血圧ではない」

というより、
「経過観察が必要な状態」
と考える方が適切かもしれません。

◆家庭血圧はどう測ればよい?

家庭血圧は測り方も重要です。

おすすめは、

・朝起きて1時間以内
・トイレを済ませた後
・朝食や薬を飲む前
・椅子に座って1〜2分安静にしてから

測定することです。

毎日まったく同じ数字になる必要はありません。

血圧は睡眠不足、ストレス、気温、体調などでも変化します。

大切なのは、一回の数字ではなく日々の変化を見ることです。

◆今からできる高血圧予防

家庭血圧が正常だったとしても、将来の高血圧予防は大切です。

例えば、

・塩分を控える
・ウォーキングなどの運動を続ける
・体重を適正に保つ
・十分な睡眠をとる

といった生活習慣の改善は、高血圧の予防につながります。

特に日本人は塩分摂取量が多い傾向があり、減塩だけでも血圧改善が期待できます。

◆まとめ

白衣高血圧は、家庭では正常なのに病院でだけ血圧が高くなる状態です。

すぐに薬が必要になるわけではありませんが、将来的に本当の高血圧へ移行するリスクがあるため注意が必要です。

病院で高い数字が出ても慌てる必要はありません。

まずは家庭血圧を記録し、その変化を確認してみましょう。

血圧は「病院で1回測った数字」よりも、「家で積み重ねた記録」の方が大切です。

高血圧を予防するためにも、家庭血圧を上手に活用していきましょう。

はらの内科クリニック 0798-52-8811 ホームページ