• 2026年5月25日

睡眠薬で長く眠れば認知症予防になる?|高齢者の睡眠と睡眠薬の注意点を解説

睡眠薬で長く眠れば、認知症予防になるのでしょうか?

前回は、「長時間睡眠と認知症」の関係についてお話しました。

一方で、
「睡眠時間が短いと認知症リスクが高い」という話を耳にしたことがある方も多いと思います。

そうすると、

「睡眠薬で長く眠れば、認知症予防になるのでは?」

と考えたくなりますよね。

しかし、答えは単純ではありません。

現在のところ、
睡眠薬で睡眠時間を延ばすことで認知症を予防できる、ということははっきりわかっていません。

もちろん、睡眠薬には“不眠のつらさを和らげる”大切な役割があります。

眠れない状態が続くと、

  • 日中の眠気
  • 集中力低下
  • 気分の落ち込み
  • 転倒リスクの増加

など、生活にさまざまな影響が出てしまいます。▶️厚生労働省 健康日本21アクション支援システム

そのため、不眠症の治療として睡眠薬を使用すること自体は、決して悪いことではありません。

ただし、高齢者では薬の種類に注意が必要です。

高齢者で注意が必要な「ベンゾジアゼピン系」

昔から広く使われてきた睡眠薬に、
「ベンゾジアゼピン系」と呼ばれる薬があります。

これらは眠りを助ける効果がある一方で、

  • ふらつき
  • 転倒
  • 物忘れ
  • せん妄
  • 依存

などとの関連が指摘されています。

特に高齢者では、転倒による骨折が寝たきりにつながることもあるため、慎重な使用が勧められています。

最近増えている新しいタイプの睡眠薬

最近は、

  • メラトニン受容体作動薬
  • オレキシン受容体拮抗薬

など、従来とは異なる仕組みの睡眠薬も使われるようになっています。

これらは比較的、ふらつきや依存などに配慮しやすいとされ、高齢者で選択されることも増えてきました。

ただし、どんな薬でも、

「長く眠れば安心」

というわけではありません。

本当に大切なのは「睡眠の質」

睡眠で大切なのは、
単純な“睡眠時間”だけではなく、“睡眠の質”です。

そのためには、

  • 朝日を浴びる
  • 日中に体を動かす
  • 昼寝を長くしすぎない
  • 毎日の生活リズムを整える

といった習慣がとても重要です。(▶️厚生労働省 健康日本21アクション支援システム

薬は不眠の症状を和らげる助けになりますが、
それだけに頼るのではなく、睡眠習慣そのものを整えることも重要です。

やはり、
「日中の過ごし方」を工夫し、自然な睡眠につなげていくことが基本なのかもしれません。

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